- ユニットケア
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認知症の人を集団で画一的に介護することの弊害を反省し、グループホームの有効性のなかからわが国の既存の施設のなかで認知症の人を小グループに分けて介護することです。大規模は施設を小規模に分割し、各グループで個々の認知症高齢者への配慮が行える利点があります。他方、よい多くの職員の配置とスペースが必要となります。
2000年から始まった国のグループケアユニットの基準では、設備要件は、①グループの定員は個室か2人部屋の場合は10人程度、3,4人部屋の場合は15人程度とする。②各グループごとに談話スペース、食堂を備え、台所とトイレも出来る限りグループごとに備えるとされています。なおCare Unitという英語はあるが、Unit Careという英語はほとんど使われていないようです。
- 夕暮れ症候群
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認知症の人のなかに、夕方になると落ち着かなくなり、「家に帰る」と言ったり、幻覚・妄想が出やすくなることを夕暮れ症候群(英語でSundown Syndromeという)と言います。夕暮れは一日のうちのなかで人を不安にしやすい時間帯です。このときに記憶や判断が低下している認知症の人が精神的に不安定になりやすいことが症状に背景にあると思われます。
- 有料老人ホーム
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老人福祉法によらない民間事業者が設立運営する老人ホームです。2003年10月現在、全国で694施設(定員:56837人。うち利用者42661人)あります。
ホームでのサービスは、家事等の生活支援、食事、健康管理、介護などが提供されます。サービス内容のタイプで「介護付き」「住宅型」「健康型」に分け、権利形態で「利用権方式」「終身賃貸方式」「賃貸方式」に分けます。
このようにホームによってサービス内容や契約内容が異なるので、認知症の人について積極的に受け入れるホームもあれば、認知症があると利用できなくなるホームもあります。
一般的に有料老人ホームは経費が高額で利用者が限られていますが、特別養護老人ホームの利用も容易ではないことから利用する人も少なくありません。入居時には、費用やサービス内容について十分な確認をしておくことと、その契約内容が守られているかの監視しておく必要があります。認知症の人自身はそのことができなくなっていますので、家族などが行い、不満、契約違反があれば都道府県の高齢者福祉担当者に通知、相談することが必要です。